「詩人・中原中也の世界-在りし日の歌-」を中也の故郷、山口県の湯田温泉で演じることが、僕の夢です。
その夢が叶いました。
中也の命日である10月22日は、亀渕友香さんの命日でもあります。
2017年の山口きずな音楽祭で初めてお会いできるはずだった亀渕さん。
亀渕さんとクワイヤーが歌っている「きずな」の音源を聴きながら、一緒に歌うことを楽しみにしていた矢先、突然飛び込んできた訃報でした。
昨日の「歌の灯火」。
第1部は中原中也の詩10編に僕が音楽をつけ、中也の30年の生涯を歌と台詞で演じました。
おさとがえり公演。
晩年、山口に帰ろうとしながら、鎌倉で亡くなった中也。
僕が中也を演じる事で、僭越ながら、、最後は山口に帰って来れたような気がして・・。
最後の詩「夏」を演じながら涙が止まらなくなっていました。
中也のお陰で、僕は今でも舞台を続けることができてます。
藝術に向かって、走り続けようと思えてます。
ありがとう、中也。
第2部は祈りを込めて、僕の大好きなミュージカルを中心に歌の世界に飛び込みました。
歌っている時に、会場のISO’S BARのカウンターから亀渕さんが優しい笑顔で見てくれてました。
亀渕さんもライブをやられていたISO’S BAR。
亀渕さんを愛する方々に囲まれて、お客様の笑顔に囲まれながら歌えること。僕ら表現者にとって最高の空間でした。
共に中也を創り、中也が感じた藝術を見事に演じてくれたダンサーの米島史子さん。
その場の空気をしっかり吸い込み、共に音楽と一体化してくれたピアノの長濱司さん。
繊細な照明を作ってくれる宮田さん。
一緒に呼吸をしてくれる音響の原さん。
そしてISO’S BARをサーカス小屋に変えた矢野舞台さん。
最高の場所を提供してくださったISO’S BARの磯村さん。
この素敵な時間を映像として残してくれたカメラマンの針間さん。
最高のおもてなしをしてくださったスタッフの皆様。
今回の企画/制作を担ってくださった山口きずな音楽祭の皆様。
そして、何より観劇に来てくださった皆様。
誰一人欠けても、あの空間を創ることはできませんでした。
『みんなが、いいものを創ろうとしている。』
そんな人達に囲まれて表現ができる事は、僕らプレイヤーにとって本当に幸せな事だよねって、帰り道で話してました。
山口の皆さんから頂いた言葉。
「お帰りなさい」
嬉しいですよね。
来年も「おさとかえり」で、「ただいま」を言いに行きますね。
感謝。
歌日記でした。
【ブルートレイン なかい号】
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