【歌日記】三越劇場「英国歌紀行コンサート」田代万里生さんゲスト

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東京芸術大学声楽科の同期、今井俊輔さん。
オペラで鍛えた柔らかくも鋭い歌声が大好きで、
これまで様々なステージで共演し、楽しい時間を過ごしています。

 

リハーサルや休憩中には学生時代の話でよく盛り上がり、
コンサートのMCでも赤裸々なエピソードを披露してくるので(笑)、
お客様にも新鮮に楽しんでいただいているように思います。

 

 

 

 

 

かねてより今井さんとは「(同級生の)田代万里生くんと3人でコンサートしたいね」と話していました。

同じミュージカル業界にいながら万里生とはまだ一度も共演経験がなく、
大学の授業での舞台以来ではないか、というくらい。


大学を卒業すると留学や教職、オペラ団体、ミュージカル業界など進路が分かれ、
会う機会はぐっと減ります。
同じ二期会に入ったとしても人数が多いため、同級生同士で共演することは稀だそうです。


そんな中、オペラはもちろん『BS日本こころの歌』のフォレスタで幅広いジャンルを歌い、
レパートリーが2000曲を超える今井俊輔さん。

そして、オペレッタやミュージカル、コンサート、
さらには作曲・作詞と多彩な活動を続ける田代万里生さん。

僕自身も、ミュージカルにとどまらずオリジナル作品や歌手活動を通じて、
「歌うこと」を自由に表現していきたいと考えています。

 

 


この3人のコラボレーション、絶対に面白いと思いませんか?笑
そんな想いが、ついに今回「三越劇場」で実現しました。

 

 

 

第1部は中井&今井で、アイルランド民謡からイギリス縁ののオペラ、そしてUKポップスメドレーへ。


第2部は僕のミュージカルナンバーからスタート。

 


実は3人とも関わりのある作品に『オペラ座の怪人』があります。


万里生くんに「何を歌いたい?」と聞いたところ、
てっきり『ラブ・ネバー・ダイ』のラウルだと思いきや、「クリスティーヌを歌いたい!」との返答(笑)

腰が砕けましたが、本番ではお客様にも大変喜んでくださったので、もう大成功でしたね。


MCでも僕の知らない(記憶のない)学生時代の話が飛び出し、もうお腹も胸もいっぱいになるほどでした。

 

そしてラストは、僕が「3人で歌いたい!」と強く願っていた曲。


田代万里生オリジナル『Simpatia』にエルガーの『威風堂々』を組み合わせ、
万里生が作詞した『Simpatia Prelude ~威風堂々~』。
歌詞もぜひ読んでみてください。

 

 

大学卒業後、それぞれが別々の道を歩んできました。


イタリア留学からオペラ・フォレスタで活躍する今井俊輔さん。


ミュージカル『マルグリット』で主演デビューし、多様な役柄や自作曲も発表する田代万里生さん。


『レ・ミゼラブル』での初舞台から劇団四季を経て、創作活動やミュージカルに出演する僕、中井。


きっとみんな、紆余曲折あったはずです。


曲くねった道、分岐点もたくさんあった中で、今の僕たちだからこその表現になり、
この共演が特別な意味を持ちました。

 

 

 

”誰も知らない 未来の地図
彷徨いながら 僕と 描いてみよう
手を取り合い 今こそ
僕と(僕たちと) 鮮やかに”*

 

 

本番でラストの歌詞を「僕と」ではなく「僕たちと」に変えた万里生。
その一言に胸が熱くなりました。

 


二十代、三十代とガムシャラにもがいた僕たち。


それぞれの道を歩んできた今だからこそ、共に演奏する楽しみが溢れたコンサートになった気がします。


今井俊輔さん、田代万里生さん、本当にありがとう。

 

そして、クラシック部門のアレンジも担当し、
柔軟な編曲で『メサイア』をロックに変貌させた濱野基行さん。


旭川出身で、僕たちの音楽を理解しながら
音を選び寄り添ってくれたキーボード演奏、安齋璃音さん。
 

ギターを愛し、Grooveに愛された男、うすた京介への愛も僕と繋がり、
的確なアドバイスをしてくれる我らが頼れるビートルズ研究家、ギター成尾憲治さん。

 

オペラ、ポップス、ミュージカル、そしてオリジナル作品にも柔軟に、
そして芯を持った演奏で僕たちを包み込んでくれる
ヴァイオリン、だけでなくエレキベースでの演奏も最高で、うすた京介ラバー仲間の西原史織さん。


そして今回オペラ以外のアレンジを手がけた、僕の創作のパートナーでもある長濱司さん。


最高の仲間とともに、最高のコンサートとなりました。

 

 

 

 

また、必ずやろうね。

 

 

朝早い仕込みからリハーサル、本番に至るまで素晴らしいステージを作ってくださった劇場スタッフの皆様、
そして会場に足を運んでくださった温かいお客様に、心からの感謝申し上げます。

 


本当にありがとうございました!

 

歌日記でした。

 

*文中『Simpatia Prelude ~威風堂々~』(作詞:田代万里生より一部引用)

ゲスト

  1. ゲスト

    みんな 違って みんな いい 金子みすゞさんの この言葉がぴったりの お三方。艶やかな声って 色々な種類があるってことをこちらのコンサートで発見しました。オペラ ミュージカル ポップスと 違うジャンルの音楽を ピアノや生バンドで聴けたのも楽しかったです。それぞれの道で 進化し続けるお三方の共演をまた見せていただきたいです🎶💕

  1. ゆき

    あらためて 英国歌紀行コンサートお疲れ様でした
    アイルランド民謡にオペラ
    濱野さん編曲の メサイア 今井さんの歌声でこんな曲が聞けるんだ!と嬉しい驚きと続くUK POPSメドレー
    QueenにBeatles 大好きな歌が中井さん今井さんの歌声
    奏者の皆さんの演奏で聴ける喜び
    思わず一緒に歌いたくなるほど 痺れました
    最高に格好良かったです
    そして万里生さん登場のミュージカル曲
    まさかのクリスティーヌでしたがあのお衣装に納得
    クリスティーヌのマントを思い出すall I ask of You
    お2人のデュエットにうっとり聴き入りつつ、時々見せる万里生さんの幸せそうで楽しそうな笑顔にキュンとなり
    今井さんの圧巻のphantom
    オペラ座 にご縁かあった3人だから聴けた贅沢なメドレーとお三方のデュエット3曲に感動しました
    歌詞の変更 万里生さんらしいなと思いつつアンコールで離れて歌っていたお2人をグッと手を引き肩を抱いて
    3人が顔を寄せ合われた姿に胸が熱くなり涙が溢れました
    様々な経験を重ねてこられて迎えた40代
    三越劇場さんでのコンサートがその時 最高のタイミングだったのでしょうね
    トーク中の自由奔放なお2人に押され気味の中井さん
    そんな学生時代を彷彿とさせる楽しい皆さんのトークも
    最高に楽しくてずっと聞いていたかったです
    英国の風 同級生の風 そして皆さんの音楽から感じた長濱さんのアレンジの風
    耳も心も幸せなひととき ありがとうございました
    いつかまたお三方でのコンサート開催 楽しみに待っています

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