中井智彦

1st Album(2016年作品)
「私の歌を聴いてくれ」

2020.08.12 (WED) 
全国流通販売&ネット配信解禁!!


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中井智彦の1st Album「私の歌を聴いてくれ」(2016年リリース作品)が遂に、全国CDショップやネットショップで発売開始。各配信ストアでもダウンロード・ストリーミング配信もスタートします。
日本の音楽シーンを彩ってきたナンバー、心に沁み入る名曲、国境と時空を超え、今なお歌い継がれるスタンダードナンバーを厳選収録。 
サウンドプロデューサーに、ギタリスト西村智彦氏(form SING LIKE TALKING)を迎え、その個性あふれるバンドサウンドにのせ、確かな表現力でソウルフルに歌い上げます。

収録曲

    • 01:慕情
      作詞:LPAUL FRANCIS WEBSTER/作曲:SAMMY FAIN
      訳詞:岩谷時子
    • 02:百万本のバラ
      作詞:ANDREJ ANDREEVICH VOZNESENSKIJ/作曲:RAIMONDS PAULS
      訳詞:加藤登紀子
    • 03:エーゲ海の真珠
      作詞:JUAN MANUEL SERRAT TERESA/作曲:AUGUSTO ALGUERO
      訳詞:﨑南海子
    • 04:好きにならずにいられない
      作詞作曲:LUIGI CREATORE/HUGO PERETTI/GEORGE DAVID WEISS
      訳詞:さかたかずこ
    • 05:アヴェマリア
      FRANZ PETER SCHUBELT
    • 06:空に星があるように
      作詞作曲:荒木一郎
    • 07:追憶
      作詞作曲:MARVIN HAMLISCH/ALAN BERGMAN/MARILYN BERGMAN
      編曲:岩谷時子
    • 08:君の瞳に恋してる
      作詞作曲:CREVE BOB/GAUDIO BOB
      編曲:長濱 司
    • 09:恋の終わり
      作詞:DANIELE PACE/作曲:LORENZO PILAT /PILAT LORENZO
      訳詞:山上路夫
    • 10:さよならをもう一度
      作曲:阿久悠/作曲:川口真

      アレンジ :西村智彦(form SING LIKE TALKING)/千葉純治

試聴

解説

中井智彦の歌はドラマだ。
「表情が豊か」とか「映像を連想させる」とか、そんなニュアンスの話じゃない。楽曲が物語るストーリーに、自分が持ち合わせている歌唱技術のありったけを駆使して新しい光を当て、オリジナルなストーリーとして差し出すその全体が彼のドラマなのだ。

高校時代にはビジュアル系ロック・バンドのボーカルを務め、東京芸術大学ではドイツ歌曲を学び、劇団四季でミュージカル俳優としての実績を重ねた。振り返れば、彼はいつでも歌で物語ることを繰り返してきたが、そうしたキャリアを重ねるなかで、いつしか歌に対する“固定観念”が自分のなかに生まれていることを薄々感じていたという。彼が歩いてきたフィールドでは、役のキャラクターと楽曲の魅力を際立たせるために、歌手は自らの個性を押し出さない、中立的でテクニカルな歌唱こそが求められるのだ。

しかし、中井が歌いたい歌はそういう歌ではなかった。やがて彼は、自分が心惹かれる言葉とメロディーの素晴らしさを自分の解釈で、ということは自分のカラーで聴き手に届けたいという欲望を抑えきれなくなった。そして、詩人・中原中也の言葉に出会い、中井智彦はいよいよ歌手としての新しい一歩を踏み出すことにした。あるいは、踏み出さずにはいられなかった。ミュージカル俳優として、演じながら歌うことに不満があったわけではないけれど、幼稚園で歌をほめられて以来、中井のなかで脈々と育まれてきた歌手としての本能が、自らの気持ちに素直に歌うことを強く促したのだった。

このアルバムは、そんなふうにして歌手としての新しいいのちを得た彼の、最初の試行錯誤の記録である。

西村智彦(SING LIKE TALKING)の効果的なサウンド・プロデュースも見逃せない。プログレシッブ・ロックからAOR、ラテン、フージョンに至る彼の豊富な音楽素養が中井の歌唱のドラマ性と反応しあって楽曲の物語にいっそうの起伏を与えると同時に、中井のボーカル自体の個性を前面にしっかりと押し出している。

中井智彦の歌を聴いてくれ。中井智彦というドラマがそこから始まる。

音楽ライター 兼田達矢
(2016年7月2日)

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