中井智彦

中井智彦が贈る
鉄道をテーマにしたコンセプトアルバム
「Railway Story」
~レールウェイ・ストーリー~
2024.9.4 Release
 

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新しい歌物語へ
鉄道好き"の中井智彦が、鉄道に関する歌詞が組み込まれたJ-POPの名曲を厳選し、さらにオリジナルナンバーも加えたコンセプトアルバム。


1曲目は物語の始まりを静かに告げるオリジナル・インストゥルメンタル「Prologue」。
最終曲には中井自身が作詞したオリジナルナンバー「駅」を収録。
数々の出会いと別れが交差する「駅」という存在を通じて、今の時代に伝えたい想いが込められています。 

ブックレットには、オリジナルの歌詞と共に、中井による散文詩も掲載。
本作の写真は全て中井が撮影。楽曲の世界観を、より深く鮮やかに彩ります。
本作は懐かしさと新しさが融合した珠玉の歌物語。
貴方の心にそっと寄り添うコンセプトアルバムです。 

収録曲

    • 01.Prologue 
      作曲:長濱 司 
    • 02.TRAIN-TRAIN 
      作詞/作曲:真島昌利/編曲:長濱 司 
    • 03.なごり雪 
      作詞/作曲:伊勢正三/編曲:長濱 司 
    • 04.卒業写真 
      作詞/作曲:荒井由実/編曲:長濱 司 
    • 05.遠く遠く 
      作詞/作曲:槇原敬之/編曲:長濱 司 
    • 06.駅 
      作詞:中井智彦/作曲:長濱 司 


<クレジット>
Produced by 中井智彦
Arranger:長濱 司
Vocal:中井智彦
Piano,Keyboards & Programming:長濱 司
Recording Director:福島健太郎(GRAND SLAM MUSIC)
Recorded,Mixed and Digital Mastered by 加藤謙吾(GRAND SLAM MUSIC)
Recording & Mixing Studio:momos Studio

全曲試聴

中井智彦コメント「ロマンと切なさ溢れる鉄道ソングを歌い紡ぐ」

僕は鉄道が大好きです。きっかけは幼い頃に乗車した「ブルートレイン」での旅。
それから物心付いた頃から、近くの路線で行き交う電車を眺める時間も大好きでした。
通勤で揺られる人、旅行でワクワクしている人、ウキウキしてるカップル、別れの悲しさを噛み締めている人、笑顔で話している人、目を瞑って音楽を聴いている人、むすっとしている人、本を読んでいる人、景色を眺めている人…。
いろんな想いを乗せ、それぞれの目的地へと向かう。
この世で一番たくさんの物語を運ぶ乗り物なんじゃないでしょうか。
「ロマンと切なさにあふれる鉄道ソングを歌い紡ぎ、一つの作品にしてみたい」と、このコンセプトアルバムを制作することにしました。
音楽を共にするのは、これまで数々のステージや創作を共にしてきた長濱司。今回はあえて僕の声とピアノの編成で挑みました。
物語の始まりは、オリジナルのインスト、そして終着駅となる曲は、僕が歌詞を書き下ろしたナンバー「駅」。
永に様々な物語を見守ってきた駅を通し、今の時代に感じる想いを歌詞に込めました。
いよいよこの時が来た…って感じです。

中井智彦

音楽ライター服部のり子氏による解説

中井さんとはJ-WAVEの番組『We Live Musical』で出会った。ミュージカル俳優の中井智彦が同じくミュージカル界で活躍する俳優、演出家をゲストに招いて、出演作などのお話をうかがう番組だった。私は構成担当として、ミーティングなどで話す機会が多くあり、中井さんの人柄にも触れてきた。そのなかで思ったのは純粋だからこそ、ブレないこだわりがあって、それは中原中也だったり、J-POPへの愛情だったり……。また、音楽活動においては、こだわりのアイディアがいっぱいあって、それがレコーディングやライヴの“コンセプト”となって作品作りに取り組んできている。

 そんな中井さんの純粋さと世界観がギュッと凝縮されたのがこのアルバム『Railway Story』だ。ご本人の言葉を引用すると、「ロマンと切なさにあふれる鉄道ソングを歌い紡ぎ、ひとつの作品にしてみたい」という思いが創作の出発点となったそうだ。

 中井さんの電車好きは、もうファンの方ならご存じのことだろう。私自身は電車に詳しくないので、鉄道ソングってどんな曲なんだろうかと思いつつ、新鮮な気持ちで『Railway Story』のCDを手にした。そして、美しいジャケットのブックレットを開いた瞬間に、彼が描きたかっただろう世界に引き込まれた。電車は、単なる移動手段ではなく、いろいろな感情が掻き立てられる存在であり、一種のメタファーでもあり、その向こうに何を見ているか。そんな物語がここにあるのだと思う。

 アルバムは、プロローグから始まり、カヴァーが4曲と、オリジナルが1曲という編成。まずカヴァーから触れていくと、時代を超えて愛され続けている名曲が選ばれているんだけれど、これが意外だったというか、これまで数えきれないほど聴いてきた荒井由実の④「卒業写真」と槇原敬之の⑤「遠く遠く」に鉄道が潜んでいるとは気づいていなかった。それもともに感傷的になるほどロマンティック。この発見も新鮮だった。

 中井さんのJ-POPのカヴァーに対する想いは、前作『Singer Song Actor』のブックレットの文章で垣間見ることが出来るが、名曲のカヴァーは、決して簡単なことではない。無情な批判にさらされることもある。でも、世界中にカヴァーはあふれている。やはりシンガーに歌いたい、自分だったらこういう風に歌うと思わせるのが名曲の甘い蜜なんだと思う。その蜜をどう吸うかは、まさにアーティストそれぞれの個性だと思うけれど、個人的にカヴァーに感じるのは“歌は生きもの”ということ。オリジナルとは異なる視点、感性で新たな生命を注ぎ込まれることで、違った表情を見せるし、潜在能力が引き出される。

 それを強く感じさせてくれるのが先行配信シングルとなった「TRAIN-TRAIN」だ。もともと反骨精神の象徴であるパンクロックのバンド、ブルーハーツの代表曲のひとつ。それを中井さんはアカペラで、バックに波音を流しながら、スローテンポで歌い始める。青春のもがき、むきだしの感情がまぶしい歌だと思っていたけれど、中井さんがこの曲に寄せた散文詩を読むと、当事者の感情ではなく、見えない自由に苦悩する人に対して、愛の手を差し伸べたいという願いを込めて歌っているのではないか。だから、この語りかけるように歌うアレンジなのだろう。そして、一音一音を丁寧に、物語を綴るように歌う歌に“ブルース”を見つけて驚いた。

 中井さんの散文詩は、プロローグから始まり、全ての曲に寄せられている。これをどう読み解くかは、それぞれだと思うけれど、イルカの③『なごり雪』の“理不尽”、オリジナル楽曲の“時代とは波のようだ”という言葉に人生を重ね合わせてしまう。

 中井さんのこだわりは、CDというパッケージにも表れている。ジャケットをはじめとする掲載の写真は、全て中井さんが撮影した。画像編集ソフトでイラスト化されたものもあるし、最後のページの“天使のはしご”とも言われる雲間から日が差し込める海の写真は美しく、Railway Storyの風景がより膨らんでいく。

 これも“時代の波”のひとつだけれど、音楽は配信で聴くのがスタンダードとなり、いつでもどんなジャンル、どんな時代、どんな国の音楽でも聴けるようになって、便利だし、思わぬ出会いに恵まれるのも確かだ。その一方で、情報がいっぱい詰まったブックレットを手に取って見ることが出来ない。ブックレットには歌詞や作詞・作曲のクレジットはもちろんのこと、誰がプロデューサーで、誰がアレンジを手懸け、スタジオはどこか。それは、アルバム制作の軌跡を知る貴重な情報源でもあるのだ。ちなみにアルバム『Railway Story』は、中井智彦がプロデューサーで、盟友の長濱司がアレンジャーで、ピアノやキーボードの演奏、プログラミングを担っている。

 さて、作品の最後を飾る「駅」は、作詞・中井智彦、作曲・長濱司のオリジナル楽曲。“車窓という額縁”という歌詞にさまざまな風景が浮かんでくる。記憶の彼方にあった景色も蘇ってきた。これもRailway Storyのひとつなのかもしれない。

 

 

音楽ライター 服部のり子

ライブ情報


 

コンセプトアルバム「Railway Story」の発売を記念し、ワンマンライブの開催が決定!
中井智彦 
 Concept LIVE 2024 「Railway Story」

会場:BLUES ALLEY JAPAN(東京)

日時:2024年11月16日(土)17:00開場/18:00開演(20時終演予定)
*途中休憩を挟んだ2部制(入替なし)

会場:BLUES ALLEY JAPAN(東京) 
〒153-0063 東京都目黒区目黒1丁目3−14
アクセス>>https://www.bluesalley.co.jp/Access.html

出演:中井智彦/長濱司(Piano)/工藤誠也 (Drums)

チケット:前売 ¥6,000(指定席・税込) 当日 ¥6,550(指定席・税込)


チケット購入


[主催・企画・制作]upcoming/BLUES ALLEY JAPAN
[協力]中井智彦オフィシャルファンクラブ「ブルートレイン なかい号」

 

 

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