【歌日記】兵庫での出逢い

兵庫で歌わせていただいている時、
たくさんの地元の方との触れ合いが僕らにエネルギーをくれます。

昨年新温泉町でお世話になったKさん。
元国鉄からの運転手さん。

先日の豊岡のコンサートにも足を運んでくださっていました。
その後お話を伺うと、新温泉町に住むまでは、豊岡に住み、電車と共に暮らしていたそうです。

電車・・という書き方だと全然足りないんです。
SL、蒸気機関車の運転手からはじまり、気動車、そして電車。
「私は全て運転しましたよ。」

すごいなー。

どれに一番思い入れがありますか?

「蒸気機関車ですよね。難しい。難しいからこそ、その時の機嫌もわかるし、身体の一部にしないと運転できない。」
と、おっしゃっていました。

身体の一部。
僕らの仕事は身体で表現する事。
歌を始めた頃は「声を出す」事しかわからなかった自分が、
この部分も使える。この感覚も使える。この感じは声が出なくなりそう。等々・・
身体、そして自分としっかりと向き合う事で、ようやく身体の一部になる歌。
もともと自分の身体なのに、なんか面白いですよね。

蒸気機関車と向き合い、彼の機嫌を知り尽くし、彼に向き合って走り続けていたKさん。
それはすごく幸せな時間だったんじゃないでしょうか。


最近はいろんなものが便利になって、
それが当たり前になるスピードがどんどん早くなっている気がします。

 

〇携帯がないと仕事にならない
〇携帯があるから仕事がはかどる

〇新幹線がないとこのスケジュールこなせない。
〇新幹線があるからこそ、このスケジュールでやれる。

〇目の前に急に壁が出来て焦る。
〇今まで積み上げてきたものがあるからこそ、落ち着いて挑もう。

 

後者を意識して、アナログ的な考えの歓びを忘れずに、一歩ずつ。
歌日記でした。

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