【歌日記】詩人・中原中也の世界 〜在りし日の歌〜 2023

詩人・中原中也の世界 〜在りし日の歌〜
2023年1月21日
吉祥寺ROCK JOINT GBにて、
終演しました。

中也を演じるために
僕をピアノから解放したい
と、作品の編曲、演奏を一手に引き受けて
拘り抜いたエレクトーンの音色により
中也の藝術世界を立体化してくださった神田将さん。


壮大な自然
愛する人
ピエロ
とカタチを変えていく
中也が見たであろう藝術のカタチを
繊細で独創的な踊りと芝居で演じてくれた米島史子さん。

創作当時から目標としていた中也の舞台。
様々なカタチでトライさせて頂きましたが、
今までで一番中也に集中できた公演でした。

藝術との出逢い
ダダとの出逢い
愛する人との出逢い
タバコ、酒、哀愁、悲しみ、苦しみ。
結婚、子供が生まれたことの喜び、
命の消える悲しみ、苦しみ、
常識への怒り、

そして、
さっぱりとした中也の最期。

『演じる』
という作業にここまで力みが生じなかったのは初めてかもしれません。

それは公演を重ねる毎に
中也の詩自体が僕の身体の一部となってきたというのもあるとは思いますが、
演じる上でエネルギーを交換する対象として、
具体的に米島さんが藝術として存在してくれている事が大きかったと思います。
僕の発した怒りを受け止め、愛を聞き流し、藝術の言葉を伝えようとしてくれる存在。
まさに中也の思い描いた藝術そのものだと思います。

そしてここまで心が解放されると暴れ出すのが僕の中の中也でした。
そこを冷静に受け止めてくれたのが、神田さんです。
音楽を創作する、ということは、楽譜という地図の中に決まり事が生まれます。
その決まり事を壊していってしまう程の中也の感情が本番で爆発(これは本当はダメ!!)を、
全て受け止めてくれるという全幅の信頼を置く神田さんだからこそ
あそこまで解き放たれた中也の姿になったと思います。

改めて、出逢いに感謝です。


この作品は、

藝術を真っ直ぐ見つめ、追い求め、
人を心から愛し、人の死を手放すことの出来ない、
そんな中也の生涯を感じていただける作品だと思います。

藝術にはカタチがない。
けど、
『追い求め続ける人間(中也)の姿』
こそ、僕の大好きな藝術のカタチ
なんだと思います。

また中也に逢いたいと思っていただけたら嬉しいです。
またいつか、
この三人で、
中也を演じられる日を楽しみにしています。


歌日記でした。

////////

配信動画
2月4日まで視聴可能です。
是非!!

<配信>
視聴券 ¥3,000(税込)
開催期間:2023年1月21日(土)13:00~
アーカイブ配信:2月4日(土)23:59まで
▼チケット購入・詳細はこちら
https://www.danke-v.com/videos/191




ゲスト

pagetop